焙煎は水分抜き?


まだまだ湿気が多く暑い日が続いています。

コーヒー豆の環境、また焙煎を行う環境としても湿気、気温が高いことは良いことではありません。

時折、焙煎業者でも「夏の方が焙煎しやすい」といわれることがありますが、僕の考えは違います。

夏の焙煎でもっとも難しいのは湿気が多くなり豆の含水率が上がり、焙煎処理を行う際に水分抜きにとても経験を要するからです。

またただでさえ水分抜きのためにじっくり火を通す必要があるにもかかわらず、気温が高い夏は温度上昇率があがりやすくなるため、うまい具合の水分抜きをさらに難しくさせます。また当店のような直火釜を使用するとさらに水の抜けは難しくなります。

ここで1つ疑問に思うかもしれませんが「水分抜きってそんなに重要なの?」ということです。

水分抜きはいろいろな面で焙煎豆の仕上がりに影響するのです。

1・まず短時間で水分抜きをし、水分が残りすぎた豆は渋味、雑味の多く残る豆になります。いわばコーヒーのキレを損なった豆になります。

2・反対に水分抜きをし過ぎて、長時間火を通した豆はコーヒーのコク、香りを損ないます。

3・水分が残りすぎた豆は劣化スピードが速くなります。

少しマニアックで難しい内容かもしれませんが焙煎を行うプロとしていつも気を使っていることです。

湿気、気温、豆の量、スクリーンサイズ(豆の大きさ)、豆の特性、釜の設定温度、火力、温度上昇率などを考慮し煎りあげています。

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