スターバックスの功績

とうとうこの田舎町の新居浜にも世界的コーヒー企業のスターバックスが出来ました。

僕は仕事柄コーヒー関連の書籍によく目を通していますが、スターバックスを取り上げる本はとても多いのです。

なぜドトールではなくスターバックスがピックアップされるのか?
それはスターバックスがスペシャルティコーヒーを世に広めたからです。

大手チェーンはコストダウンばかりを優先し、品質を無視したコーヒーの提供をしています。

スターバックスを利用された方は分かると思いますが、ドトールと比べ少し割高な価格設定になっています。

これは紛れもなくコストはかかっても品質の良い物を提供しているからです。

大手の資本で買い付けているので、生産者の方々がどれだけ納得した取引をしているかは分かりませんが、今までのコーヒー業界では考えられなかったことなので、ピックアップされるのです。

そして、コーヒー豆に対する知識を持つプロを育成する独自のプログラムを作っています。素晴らしいです!

さてここまでスターバックスを褒め過ぎてしまいました。でも本心です。

だけどもやっぱり大手は良い豆を使用していても保存や管理は適当です。

スターバックスの豆はアメリカで焙煎されているので、こちらに運ぶ期間だけで豆は劣化し、その豆を店頭に並べていつまで置いているのか分からない状態の物が多いです。

実際に何度か豆を買ってきてお湯を注ぎましたが、鮮度の証である膨らみはまったくありませんでした。

ちなみに僕は基本的に外でコーヒーは飲まないのですが、行くとしたらマクドナルドのプレミアムローストコーヒーかスターバックスのドリップコーヒーを飲みます。

コーヒーハンターの豆完売間近

昨日から発売を開始しました、コーヒーハンター川島良彰氏の豆エルサルバドル・ピンクブルボンが予想以上の反響で、残すところ3キロほどになりました。

流石は川島氏のコーヒーです。

上級な品質のコーヒーだけを追い求める川島氏の情熱が愛媛の新居浜にも伝わっています。

良い豆との出会いに本当に感謝です。

ご興味のある方はお早めにどうぞ。なお電話での予約も承っています。

近年のおいしいコーヒーの条件

画はテースティング風景

おいしいコーヒーの条件とは1に素材(生豆)、2に焙煎、3に抽出と今まで書いてきました。

これをパーセンテージで重要度を書くとおいしいコーヒーの条件として占める割合は素材70%、焙煎20%、抽出10%といったところでしょう。

素材の中にはもちろん焙煎後の鮮度も含まれるわけですが、1番は生豆の品質です。

ですから、生豆の品質の知識を常に勉強していないとおいしいコーヒーは成しえません。

通常の場合焙煎を取り仕切る焙煎士が豆を選択し、焙煎を行うので焙煎士の
知識量、技術量がコーヒーのおいしさを司っています。

ですが、これも最近の話です。

近年スペシャルティコーヒーの登場によりコーヒー業界は変わりました。

2000年以降この流れができましたが、それ以前のコーヒーのおいしさは淹れ方で変わるといったその程度のものでしかなかったのです。

スペシャルティコーヒーを扱っていないお店だと商社が流してくる豆(サントス、スプレモ、AA、SHBといった輸出規格だけで分けられたもの)を選ばずに買うだけなので選ぶ必要がないのです。

そして今もなお流通している豆の大半は低品質な大量生産品ばかりです。

まだスペシャルティコーヒーの流通が少ない理由は、拘って生産されているため生産量が少なく、コストが高い、供給が安定しない、そして何よりも知識を持っている人が少なく扱わないのです。

コーヒーの文化は寂しいことに成熟していません。

でもなぜ歴史が古いのに成熟していかなかったのか?答えは消費を行うのが先進国のみで、生産国は後進国だからです。

やはり自国で生産し消費をすれば生産者はより良い物を提供して認められたいと思い、消費者はその品質に納得して見合った価格で購入し、それらが相乗効果となって文化的に成熟していきます。

ワインの文化が成熟しているのはこのバランスがうまくいったからに他ありません。

ですが、コーヒーの文化は先進国のために生産国が生産するため、上下関係が生まれ、消費国である先進国はより安く買い求め、安く買い求められた生産国は大量生産ばかりに目がいき、低品質化が進む。

本当に悲しい歴史です。

実際に最消費国であるアメリカでは1980年代にコーヒーの消費が大幅に減少しました。

そして、アメリカのコーヒー業界が危機感を強く感じるようになり、コーヒーの高品質化を求めていったのです。これがスペシャルティコーヒーの概念が生まれた理由です。

僕もコーヒー業界に従事する者として、コーヒーの文化をいきたいと思っています。

本日より発売開始したコーヒーハンター川島良彰氏の豆もその思いの下、扱うことを決定しました。

当店では開店以来、スペシャルティコーヒーの概念をより分かりやすくお伝えするため最高品質のカップオブエクセレンスを扱ってきました。

当初は一般的な豆の価格よりも高価なため理解されず、買い求めてくださるお客さんも少なかったのですが、それでも毎年扱い続けたため今では店頭に並べると即完売といった感じにまでなりました。

コーヒーの文化がもっと高まっていけばといつも思っています。

明日よりピンクブルボン発売

明日より川島良彰氏の手掛けたエルサルバドル・ピンクブルボンを発売いたします。

やはり川島氏の豆だけあって、とてもお問い合わせが多く発売前予約で半分ほど注文をいただきました。

本日明日出荷分を焙煎し、テースティングしましたがやっぱり良い豆ですね。

何杯でもいけるぐらい澄み渡って、さわやかでほのかに甘味があります。

高品質なコーヒーとはどのようなものかが分かってもらえる豆です。

より多くの方に試した頂くためにエルサルバドル・ピンクブルボンは50gより販売いたします。ぜひお試しを。

身の引き締まる思い

いよいよコーヒーハンター川島良彰氏の豆が明後日から発売となります。

川島氏の豆やカップオブエクセレンスに入賞するような高品質の豆に出会う事は滅多に出来きません。

焙煎に携わる者として憧れ的です。

焙煎という作業は単純です。豆を焼くだけです。

味を付けるわけではありません。

ですから豆の事を良く知り、焙煎によって豆の持つ資質を100%引き出せるかにかかっています。

焙煎が下手だと高品質な豆でも潰してしまうのです。

いよいよ明後日。

五感をフルに使って焙煎に挑みたいと思います。

BJ

さっきまで日本テレビ系列で放送されていた「ヤングブラックジャック」を見ていました。

ご存じの方が多いと思いますが、手塚治虫著の医療漫画作品「ブラックジャック」のスピンオフドラマです。

僕は漫画は基本的には読みません、ですが手塚作品だけは読みます。

その中でも「ブラックジャック」は特別な存在となった作品です。

本作品は医学博士である手塚先生が医療漫画ですが、医学描写に偏った作品ではなく、生と死を通して人間の強さや弱さ、強欲さ傲慢さ、人種差別、社会風刺、単純な勧善懲悪ではない物事の本質にメスを入れた作品になっています。

僕がBJに出会った高校時代、頭を金槌で殴られたぐらい衝撃を受けました。

「漫画は低俗だ」そんな事を言っている方がいつの時もいますが、それは手塚作品を読んでからではないでしょうか・・・。と思います。

テースティング

パナマのハートマン・ハニーをテースティングしました。

パナマはパナマスペシャルティコーヒー協会主催のベストオブパナマという品評会が開催され、その品質の高さは折り紙付です。

ベストオブパナマで1位を獲得したゲイシャ種という品種はコーヒー史上最高額の1kg約3万円という値をつけました。

そしてパナマの各農園はこれに続けとゲイシャ種を栽培し、高品質コーヒー栽培に取り組んでいます。

そのためコーヒー業界はとても注目をしている国なのです。

僕はパナマの豆はまだまだ2、3種類ほどしか試したことはないので取り寄せてみました。

今回の豆は有名地域のボケテの物ではないですが、ハートマン農園が精製方法を数種類分けて精製している拘りに惹かれました。

まず精製がパルプドナチュラルで仕上げられたティピカ種(在来種)・・・。

専門的なことを書くのはここまでにしておいて、寸評を書きたいと思います。

パナマは総合的にきれいな酸味を持つ特徴のものが多いのでシティでも早めに煎りあげてみました。

やはり酸味はきれいで、甘味もあり、フレーバーはレモンのような感じです。たとえるならば甘さひかえめのはちみつレモンといった感じです。カップもクリーンで飲みやすいです。

とても上質なものだといえます。

コーヒーカップとティーカップの違い

コーヒーカップとティーカップ。

「名前はもちろん違うけれど、何が違うの?」そんな事を思ったことがあるんじゃないでしょうか。

そこでコーヒーカップとティーカップの違いを書いてみたいと思います。

ティーカップ:口が広く浅めの低型(色がキレイに見える)
コーヒーカップ:口が狭めの立型(冷めにくい)

また、ティーカップは口が広いことによってレモンを入れる事が出来ます。そして、抽出温度がコーヒーよりも高いので広くても良いのです。

コーヒーは少し冷ましたお湯で抽出するため、口を狭くして冷めるのを防いでいます。

ここで少しスマートな大人のマナーを紹介いたします。

砂糖やミルクをまぜる、熱い時に冷ます目的でスプーンを使用しますが、混ぜる時にカップの底にスプーンを直接つけて、カチャカチャかき混ぜるの控えましょう。

カップを痛めてしまうため、カップの底より少し浮かせてさっと混ぜてください。

まあでも細かいマナーは僕自身面倒くさいので当店では、通常のドリップコーヒーは木製のスプーンにしてお客さんに気遣い無く混ぜてもらうようにしています。

飲みやすいコーヒーは?

当店で初めて豆を買ってくださるお客さんからいただく質問で「おすすめは?」「飲みやすいのは?」と聞かれる事が多いです。

もちろん人気順位でお答えはしますが、この問いは僕にとっては表現を変えると「僕に合う靴ありますか?」と言っている様な物です。

この問いに確実に応える事は難しいですよね?

サイズはいくつで、色は、どのシーンで履くのか?

ですから、コーヒーも靴を試し履きするように試して頂かなければなりません。

ですから、当店では豆を買いに来てくれたお客さんに試飲用のコーヒーを出しています。
そこで飲んで頂いて試飲コーヒーよりコクがある方が良いのか、さっぱりした印象が良いのかをお答えいただくとお客さんにとって飲みやすいコーヒーが見つかりやすいと思います。

あとはこちらに委ねて頂くと有難いのですかタイプの違う種類を3種類選ばせて頂くと見つかりやすいと思います。

最後にコーヒー=ブレンドと思い込まずに選ぶ事もお勧めします。
これは間違いでもあり正解でもあります。

スタンダードランクの品質の低さを穴埋めする意図でブレンドされていた時代とは違い、高品質のスペシャルティランクでは単一品種で豊かな香味を持っています。

これはお米で例えると分かります。

一般的に食する白ご飯はブレンドされていますか?

一流の料理人さんが用途によってブレンドされているのは聞いた事がありますが、通常の場合コシヒカリ100%といったような単一品種です。

ですから、もちろんブレンドに力を入れていますが、単一品種は美味しくないなんて事はありません。