ご存じない方も多いと思いますが、焙煎度には流行があります。
流行というと流動的で不変的なものではないような感じはしますが、焙煎に携わってきて実感します。
低品質(スタンダード)な豆しか流通していなかった時代には、シナモンローストなどの浅煎りの豆ばかりでした。
浅煎りで煎り上げられた豆は皆さんのいう「嫌な酸味」のものです。
それから2000年以降流通するようになった当店で扱う高品質な豆(スペシャルティ)が出始め、より個性的な香味を活かす中煎り〜深煎りの焙煎を施す店が多くなりました。
そしてスペシャルティコーヒーの中でも品評会入賞豆の焙煎度は浅煎り傾向にあるのです。
その理由は品評会入賞豆は酸味の美しさが評価されているためです。
その酸味を活かす焙煎を施すと焙煎度が浅くなるのです。
ただ少々煎りが浅すぎる場合も多く反対に豆を殺す場合があります。
よくお客さんの言う「嫌な酸味」はいわば浅煎り特有の酸味です。これはいわばビネガーの酸味です。
コーヒーのプロが言う酸味は柑橘系の酸味です。この酸味は深煎りでは減っていく傾向はありますが少々煎り深めても豆の持つ酸味はしっかり味わえます。もちろんこの酸味はすっぱいビネガー系の酸味ではありません。
やはり焙煎度は盲目的に浅煎りが良い、深煎りが良いというものではなく、その豆にあったものでなくてはいけないものだと思っています。
だから本当は流行なんてものは無いはずですが・・・。
ちなみに22日発売のエスメラルダ農園はピーチ系の酸味を活かす中煎り〜中深煎りのハイ〜シティの焙煎度で煎りあげるようにします。
twitterはじめました
ぜひフォローしてください。新豆、限定豆、焙煎、質問などコーヒーに関する情報を配信しています。
↓
↓
Twitterブログパーツ