コーヒーのぶっちゃけ

TBSテレビ『ジョブチューン』に丸山珈琲のバリスタ世界チャンピオン井崎英典バリスタが出演していました。

そこで「ぶっちゃけ」られていたのがブルーマウンテンは高級コーヒー豆の代名詞になっているが、出荷量の約8割以上が日本で消費されていて、海外ではほとんど飲まれていない。
ブルーマウンテンはジャマイカのブルーマウンテン山脈の800〜1200メートルのある限られたエリアでしかできない。との内容です。

コーヒーの専門店に携わっている者には周知の事実ですが、一般的には知られていないだろうと思います。

そこで、僕なりにブルーマウンテンの豆知識に乗っかって一つ。

ブルーマウンテンは何故か生産量の3倍ほど日本に入って来ているのです。

生産量を超える輸入量があるという怪奇現象。摩訶不思議でしょう!?

これは山脈の800〜1200メートルで作られるブルーマウンテンの他のエリアの中部山岳地帯北斜面でハイマンテン、南斜面でプライムウォッシュが混ぜられている証拠です。

ですからブルーマウンテンも農園指定の物でないと本物は飲めないです。

あと淹れる器具についてのぶっちゃけですがフレンチプレスとペーパードリップについても触れていました。

「ペーパードリップでも美味しいがフレンチプレスなら、甘さや香りなどが詰まっているコーヒーオイルと言われるコーヒーの油分を余さず抽出できる。」

こちらについてはどちらの器具も一長一短があるので、ユーザーの皆さんがその特徴を考えて採用するのが一番だと思います。

ちなみにプレスは「コーヒーオイルと言われるコーヒーの油分を余さず抽出できる」と井崎バリスタがいわれるように利点があります。

ただ欠点は金属のフィルターなので濾す機能が低く粉のざらつきがあり、ドリップをしていないので雑味も多く含まれる抽出液のまま味わうことになります。

スペシャルティコーヒーという雑味が少なく品質が高い豆が普及してきたので、プレスを採用するお店が多くなりました。

また、プレスは誰が使用しても安定した味が出せることも利点です。

現在も多くのお店で使用されているサイフォンも誰が使っても同じ味が出せるという利点を持っています。ただサイフォンの最大の欠点は沸騰させてしまうため香りが飛んでしまい、苦みが強く残るのです。

一方のペーパードリップはコーヒーの抽出は美味しい成分が先に溶け出して落ちていき、後半に雑味が落ちていくため美味しい成分だけが引き出せることが利点です。

ただ、ペーパーは密度が濃くオイル成分も濾してしまう。少し旨味を取ってしまうのです。

ですからペーパーよりも密度が薄いネルドリップがオイルも抽出され、一番美味しいといわれる理由です。

そして、ペーパードリップを採用するお店が少ない理由でもあり、最大の欠点。

それは、「手間と技術」です。

ペーパードリップは使う人の技術で味が変わります。正しい扱い方が出来ていないと味が半減してしまいます。ですから僕はさらに美味しく飲んで頂くためにずっとコーヒー教室をさせて頂いているのです。

そして「手間が掛かる(時間、人の手が掛かる)」ことです。これはお客さんには関係の無い話で、提供するお店の話です。

プレスは誰でもお湯を注いでお客さんに渡せば、あとはお客さんが自分で抽出します。

そのため作業効率が良いのです。

ドリップは1杯1杯時間を掛けて抽出するため、他の作業が出来なくなります。

当店のような小さいお店でコーヒー以外の物を提供していないお店ならばお客さんに1杯1杯ハンドドリップが出来ますが、大きい規模のお店で飲食に力を入れているお店なら専門のスタッフを1人雇わないとお店が回らなくなります。

ここらへんの理由はコーヒーが美味い、不味いではなくお店の運営になるのですが、現実的な話としてそこのお店が「コーヒー」に重きを置くか、「その他のサービス」に重きを置くかで考えが変わります。

簡単にいえば同じお肉を提供するお店でも「シェフが焼いてくれるステーキハウス」か「お客さんが自分で焼く焼肉屋」の違いです。

ただコーヒーはステーキ、焼き肉のような何千円という価格の飲み物ではないので、ペーパーまたはプレスを採用する店が各々の考えで努力をしていかなければなりません。

関係の無いお店の運営まで書いてしまいましたが、どの器具で提供するかということはコーヒーの淹れ方にも関わることです。

長々と書きましたが、どのような器具にも一長一短があるので、その特徴をしり色々なコーヒーの楽しみ方をして頂きたいです。

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