離婚の後遺症

離婚後立ち直るまでに時間が掛かりましたが、精神も安定してきて異変があった身体も戻りました。

ある程度の時間を経て自然と涌き出てきた感情が「パートナーが居れば」でした。

これは元妻に感謝しなければいけないことですが、彼女は僕のガサツな言動にイラっとしたことは多かったでしょうが、それでも怒鳴り合って喧嘩したということもなく、結婚生活は過ごすことが出来ました。

僕は、せっかちでガサツだし人格者でもないのですが、彼女と過ごした日々の中で腹が立って仕方がないということがありませんでした。

当然ですが、違う生き物が夫婦として過ごしているので、時に意見が違って微妙な雰囲気になったことは数回ありますが、僕は彼女が普段から献身的に僕の身の周りのことを完璧にしてくれていたので、それを思うと怒るなんて感情は1つも出なかったです。

そして、その穏便に過ごせていた結婚生活はとても心地が良かったです。

その記憶があって「結婚は良いもの」と良い思いのまま離婚後も思えることが出来ました。

自分でも不思議なくらい離婚後わりとスムーズに気持ちは切り替えられました。

なので、周りの人たちにも「良い方が居たら紹介してください」と伝えるようになりました。

そして、数ヶ月前にその機会がありました。

相手の子は大分前から知っていて、僕が4年前に結婚したことも1年前に離婚したことも知っています。

彼女とは色々な話をする機会があって、彼女が人生の岐路に立っている時に励ます言葉を掛けていたりして、それもあって慕ってくれていたのだと思います。

元妻とお付き合いしている頃から知っていますが、その時は異性として特別な感情ではなく、純粋に人として良い子だなと思っていました。

彼女は人を思いやれる優しさを持っていたり、能力が高いけどそれを一つも思わせない謙虚さがあったり、そして、何よりも凄くストイックで頑張れて、頑張り過ぎてしんどくなるような性格なので、とても気になる子でした。

その彼女が数か月前お店に来てくれて、その時も盛り上がり、かなりの時間話し込んでいて「やっぱり素敵な子だな」と思って、気軽にご飯でも一緒に食べに行こうと思っていました。

それが「ご飯食べに行こうか」と言おうと思った瞬間、僕の頭に過った気持ちが「怖い」でした。

その次に「もし、パートナーになってもこの子も僕を置いて出ていくのだろうか」「捨てられてしまう」と一瞬の間に女性に対しての不信感や恐怖心というネガティブな感情が押し寄せました。

それから、まともに会話も出来なくなってしまって、変な感じになった僕に拗ねて帰ってしまいました。

僕は自分でも何が起こっているか分からず、彼女が帰ったあとに焦ってしまいました。

そして、弱気になってしまった自分が受け入れられず「なんでだろう」「そんなはずはない」と思い、定休日にまずはお店の接客ではない「女性と話そう」と銀行の受付の女の子だったり、コンビニの店員さん、卸先のカフェの女の子だったり、こちらから声を掛けて話をしてみました。

結果、当たり前に話すことが出来るのです。こんなことを書くと頭がおかしい人だと思われますが、僕としては1つ1つ確認しないと不安で仕方がなかったのです。

ただ、頭の中はパニックのままでした。

そして、冷静ではいられなかった精神状態になってしまった僕は終いには彼女に不快感を抱かせる行動を取ってしまいました。

大事にしてあげたい子を自らの行動で不快感を与え、今までの関係を潰してしまいました。不快な思いをさせてしまった事にどれだけ謝っても謝りきれません。                                             

でも、これも長い間「間違っていること」に気づきませんでした。

それから、また少し時間が経って冷静に自分の心の状態をしっかり捉えないといけないと思い、ネット検索してみると「バツイチ男性の持つトラウマ」というのが分かりました。

そこでのチェック項目にかなり当てはまることばかりでした。

いわば、「バツイチ男性あるある」だったわけです。

ある時女性と過ごしていると、辛い経験がフラッシュバックし、不信感や恐怖心に囚われる。まさに、その通りでした。

これは、スポーツの世界では当たり前に言われている「イップス」に近いものだと思いました。

野球の送球で練習ならコントロールされた球を投げられるのに、プレッシャーの掛かる場面では失敗した経験が頭を過り手がすくんで悪送球を投げる。

意識しない女性なら普通に話しているのに、意識した女性になると不信感や恐怖心が甦る。

やっと時間を経て日常を取り戻せたと思っていて、前向きにパートナーを探している事がきっかけでトラウマを抱えてしまった自分の心の現状を知り、さらに悲しくなりました。

一応、自分の心の中身が知ることが出来た今、どう向きあっていくかを考えています。

こんな、傷を持った人間を理解してくれるパートナーは現れるのか、自分は克服出来るのか分かりませんが模索しています。

ただ、前を向いて歩いていくしかない。そう、言い聞かせて信じるのみです。

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