惚れてしまう「すし秀」さん

先日の月曜日の晩は「すし秀」さんで会食でした。

すし秀さんは飲食の職人の間では有名なお店。大将の仕事っぷり、心意気が何とも言えないお店です。

1つ1つの素材のこだわり。がりも自ら仕込んでいて、酸度が強めのさっぱりした仕上がり。

結構がりは手を抜くところが多いです。

シャリも併せて甘味控えめの酸度が強めにしています。

僕のような素人は寿司というとネタがかなり重要と捉えますが、寿司職人さんに話を聞くと「寿司職人の仕事はシャリで決まる」と言われるぐらい、職人さんはシャリにこだわりを持っています。

ネタとのバランスを考え、炊き方でいえば古米を使うか使わないか、水の量、水温、硬度など。

その後の合わせ酢は砂糖を多めにして、保湿性を高めるか、浸透性を高めるか、それによってさらりとしたシャリにするか、もっちり仕上げるか。

かなりこだわっているのです。

握って頂いた寿司はふんわり空気を含んだ握り。皿に置いてもらった瞬間お寿司が沈みます。

そして、箸で掴んでも崩れない。だけれども、口に含むとはらりとほどけて全体に広がります。絶妙としかいいようがないです。

一通り握ってもらい、大トロの炙りおろし添えで〆たのですが、まだまだ食い足りずおかわり。

「せっかく〆たのにねぇ」と言いつつも、わさび巻きとべったら漬けの握りを大将が出してくれました。これも圧巻の味わい。

わさびが甘い。これはデザートだ!

そして、べったら漬けも濃厚な甘味とコク。〆に相応しい、甘めのネタチョイスをして頂きました。すし秀さんは食材のこだわりが強く、とても良いものを使っています。(職人同士だと運営の仕方や原価の話になります。これを正直に言えるのは恥じない仕事をしている自負があるからです)

それでも、値段はとてもお手頃。他店なら、当たり前に1.5倍くらいは掛かりそうなものです。

お話も職人として色々と話して頂けるので、大将がご健在の時に聞いておきたいことばかりです。

帰り際に「(コロナで客足が減って)しんどい時なのに来てくれてありがとうねぇ」と言ってくださいました。職人気質で頑固そうな大将ですが、若輩者の僕にも優しく暖かい配慮ある一言が本当に嬉しい。

また、来たいお店。次回はいつだろう。

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