乙武氏のツイッター騒動

「五体不満足」の著者乙武氏のツイッターがネットを騒がせているそうですね。

記事を読むと予約したイタリアンレストランに車椅子を理由に入店拒否されたとの事です。

同店が2階でエレベーターが無かったため乙武氏が「ちょっと下まで降りてきて、抱えていただくことは…」と言ったのに対し、店側は「忙しいから無理」「これがうちのスタイルなんでね」と断られたそうです。

この1件は大きな反響を呼び、店側の対応を非難する声が相次いだ。しかしその一方、同店が店主と店員1名の2名で営業しているという事情から乙武さんの要求に対応できなかったことを擁護する声や、抱えて2階へ運んで欲しいと要求する乙武さんを、何様だ、などと批判する声もあり、賛否両論が巻き起こった。『YAHOO!ニュースより抜粋』

こういうニュースを見ると、僕自身の父親が左半身麻痺の障害者で、歩行が困難なため車椅子生活を送っているので放っておけないです。またお店を運営している者としても意見があります。

この件に関して僕の意見はおそらく車椅子というのが理由ではなく、乙武氏の事前報告をしなかったミスによるものがとても大きいと思います。また、その時のお店側の対応の悪さが話が大きくなった経緯ではないかと推測します。

実は僕も父親を連れ外食をした経験が何度かあります。

正直いうとバリアフリー完全完備なんてお店は見つけ出すことが無理なほどです。ここで必要になるのはお店側、障害者側両者の理解です。

健常者だった頃の父が気に入っていたフレンチのお店があります。凄く気に入っていたので、そこへどうしても連れて行ってあげたくてお店のレイアウトを思い起こし段差はどれだけあった?高さはどれだけ?自分達で抱え上げられるか?などを考え、それから店主さんにTELで「車椅子ですけれど席は確保出来ますか?ご迷惑になりませんか?」と事前に予約しました。

店主さんも良く通っていたので久しぶりに車椅子に乗ってまで父が来てくれたと歓迎してくれました。

おかげさまで父も喜び、僕たちは美味しくランチが食べられました。

車椅子生活をしている者、また介護をしている者の立場からすれば、そのお店がどういう状況で対応して貰えるかは誰でも気にする事だと思います。

まず乙武氏がお店に事前にチェックしなかったことは僕からするととても不思議です。

まして、その時に「抱えて上げてください」とはとても言いにくいことです。

これは僕も経験したことですが、父がデイサービスを利用しているのですが当時介護士の方に2階に父を迎えに来てもらい、そこから背負って1階に降ろしてもらっていたときのことです。

介護士の方がバランスを崩し、背負った父と同時に階段から落ちてしまいました。抱えて貰っている僕達家族としては頭を擦った程度だったので「こういうこともあるな」ぐらいでした。その方に感謝の気持ちはあっても全く咎める気などありませんでした。

でもこのことが原因で介護事業社としては責任問題があり、父の事は引き受けられないとのことになりました。

これは僕達が強制的に「怪我しても良いから抱えてください」といえる問題ではなく、より良く介護を受ける環境を整えなければなりません。そこで父は1階に移し、完全バリアフリーにして、より良い介護を受けられる環境を整えました。

その昔、「障害者は外に出てはいけない、出してはいけない」という風潮があったそうです。

絶対にそうなってはいけません。誰もが塞ぎ込むような社会は作ってはいけません。どんな人にも選ぶ権利があります。

と同時に障害者の方も特別な権利があるなんて思ってはいけません。平等です。

僕のお店も完全バリアフリーではありません。でもお店のレイアウト上制限があったのですが、障害者を抱える家族として車椅子の方でも来て頂きたいので、裏側からは車椅子の方も入れる様にスロープを施しています。

本当に善意のあるお互いの理解が必要です。お店の方も状況を見て最善を尽くすべきです。

どちらにとっても幸せであるようにならなければなりません。

最後に僕が初めて父が障害者になって気づいたことを書きます。

それは障害者優先の駐車場に普通に歩ける人が車を止めている事の多さに驚きました。

父が障害者になるまでそのような事に気を配った事がなかったので気づきもしませんでした。そして、そのまま父が障害者にならなかったら僕も無造作に障害者優先の駐車場に車を止めていたかもしれません。

少しでも理解を深めて貰いたいので書きますが、あの優先スペースは実は店に1番近いという単純な物ではありません。通常の駐車場よりも広めにとっていて車椅子の出し入れがしやすくなっているのです。

もし、あそこに無造作に車が止められていて、通常の駐車場が空いていてもそこに車を止めて車椅子を出すという作業は至難の業となります。

長々と書きましたが、少しづつお互いを理解し、より良い社会になればと思います。

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