テースティング

今日はサンプルで頂いたカメルーン カプラミ・ジャバ・ロングベリーを焙煎し、テースティングを行ないました。

とても綺麗な酸味が特徴的な豆で香りはマスカット、オレンジのようなアロマ。

カップもきれいですっきりしていてクオリティはとても高いです。またアフターテイストも甘味があって複数杯飲んでも嫌味のないカップでした。

ボディ感は少し弱いものの、甘味、酸味、アロマ、フレーバー、アフターテーストと全体のレベルがとても高く感じました。

コーヒー鑑定士のスコアも参考にしましたが、評価はどれも高かったです。

結果とても良い豆です。

機会があれば当店でも扱ってみたいと思いました。

カメルーン。注目はしていましたがおそるべし。です。
やはりアフリカの豆はとても面白いです。

新しい価値のコーヒーC.O.E

本日よりカップオブエクセレンスのボリビア プリマベラ農園を発売しました。

お店を開店して以来、その年の入賞豆を数銘柄扱ってきました。

当店の扱っている「スペシャルティコーヒー」はどういうものか。また、「世界最高品質の豆(カップオブエクセレンス)」とはどういうものかということを知ってもらうためにいろいろな機会を設け、コーヒー本来の魅力をお伝えしてきました。

ですがまだまだスペシャルティコーヒーのムーブメントは2000年以降のものなので、だいぶ成熟してきましたが、まだまだ扱う者の意識は低いのが現状です。

スペシャルティコーヒーは輸出規格のみで区別されている一般流通品とは違い、生産地域、農園、品種、精製方法で分けられ、より厳密に香味の評価を下したものです。

そのため香味の個性も豊かな仕上がりになっています。

またスペシャルティコーヒーは生産者を保護する役目も担っています。

生産国の多くは後進国ですが、消費国は僕達日本を含めた先進国が主です。

一般流通品のスタンダードは消費国(先進国)が生産国(後進国)に対し、安さを求めた結果出来た産物です。

どんどん安く買い叩かれた結果が品質の低下の一途をたどりました。そして最終的に品質の低下が1980年代後半のアメリカでコーヒーの消費の急激な減少へと繋がってしまったのです。

まさに経済のデフレスパイラルの構造とそっくりです。

そこで2000年頃高品質な豆を求めたアメリカが主体となってスペシャルティコーヒーの構築をしていきました。

そのなかで同年よりさらなる高品質な豆を求めるプログラムとしてカップオブエクセレンスが始まったのです。

そしてこのカップオブエクセレンスで選ばれた豆は生産者を保護するべく1番高い金額で買ってもらうシステムをとってオークション方式なのです。

カップオブエクセレンスはおいしいコーヒーを飲みたい消費者、高品質な豆を生産し正当な評価を求める生産者の両者をつなぐ素晴らしい価値を持った品評会なのです。

明日発売開始C.O.Eボリビア

いよいよ明日からC.O.Eボリビア プリマベラ農園を発売開始いたします。

毎年数銘柄C.O.Eを仕入れて、お客さんに最高品質のコーヒーとは何かを味わっていただく機会を設けてきて、最近ではよく問い合わせをいただくことが多くなりました。

このボリビア プリマベラ農園は甘味、フルーツのようなフレッシュな香りが特徴です。

ちなみにC.O.Eは店頭のみの販売です。

テースティング

ケニア カルマンディ・ファクトリーを焙煎し、テースティングを行ないました。

このカルマンディファクトリーはフルウォッシュドで精製されていて、きれいなカップでした。

香りも複雑でアップル、シトラス、ピーチっぽさも混じっていて酸味がきれいでした。

当店で扱っているルイスグラシアよりも柔らかい印象があって、香りが複雑なのでもっと活かせるように少し煎りが浅くても楽しめるかもしれないなと思いました。

結果的にとても良い豆の印象を受けました。

コーヒー教室無事終わりました

今日の午前中にコーヒー教室を行なって来ました。

今回の講座内容はハンドドリップ講座です。

いつも教室行なう時はスペシャルティコーヒーは何かということは講習させていただいているのですがドリップ講座の中では実際に飲んでもらう機会はありません。

ですが、今回は定員に空きがあって時間があったので実際に当店のブラジルモンテアレグラ農園とスタンダードのブラジルサントスを飲み比べていただきました。

やはりありがたいことに「スペシャルティの方が複雑な味わいがある」「スペシャルティの方が香りの個性がはっきりしている」と声をいただきました。

まだまだ認知度が低いスペシャルティコーヒーですが、これからもお客さんにさらなるおいしいコーヒーの魅力について語っていきたいと思います。

参加してくださった方々、今日はありがとうございました。お疲れ様です。

明日はコーヒー教室

おかげさまで今日は朝からとても忙しくずっと焙煎作業に追われました。

時間があれば昨日取り寄せたカメルーンの豆を焙煎しようと思っていたのですが、また後日行なおうと思います。

そして明日はいよいよコーヒー教室となりました。

明日は「ドリップ講座」、いつも満員御礼なのですが、明日は何人か空きがあります。

ですので少々時間に余裕があると思うので、いつもの講座内容+αしようと思います。

参加者の方にコーヒーの魅力が伝えられたらと思います。

焙煎士としての楽しみ

今日発注していたケニアの2銘柄とカメルーンの1銘柄のサンプルが届きました。

今年はケニアの旱魃で豆が少なくとても値上がりをしました。正直、現在のルイスグラシアの値段でお出しするのが厳しいです(価格はそのままですが)。

また嘘は言わず申しますと悲しいことに去年よりも品質は劣ると思います。

そしていろいろとケニアの良いロットの物はないかとサンプルを発注しました。

まだ焙煎を行なっていないので後日テースティング結果を書きたいと思います。

そして今回とても興味を惹かれて取り寄せたのがこのカメルーンのジャバ・ロングベリーです。

カメルーンの生産の主な品種はロブスタ種で生産量の85%を占めています。そして良質なアラビカ種のほとんどがヨーロッパに流れています。

ですが日本に入っていたのは聞いていたので、早速取り寄せてみました。

もうかなりの国のコーヒーを試してきました。もちろんスペシャルティ専門で扱っているので生産国の中でも限定地域、品種、農園、精製方法で味や香りは違いますが、ある程度その国の傾向はあるのです。

でも今回取り寄せたのは僕にとって新しい国の豆なのでとても心がときめきます。

かなり昔の話ですが、初恋の時と同じなのです。

ちょっと馬鹿みたいな例えになりましたがそれぐらい楽しみなのです。

またアフリカ系の豆は全体的に品質も良いし、香味も独特なものが多いので早速明日にでも焙煎をし、テースティングをしてみたいと思います。

究極のエコフィルター

コーヒーの関連グッズもいろいろとエコを意識したものが多くなりました。

そして多くはペーパーフィルターに代わるものが多いのです。

僕自身関連グッズを試してみたいのでいろいろと買っては試しています。

そして今日取り寄せたのもペーパーフィルターに変わるグッズです。素材はポリプロピレンで透過性は良く、しっかり濾過も出来ている。

これは使ってみてびっくりしました。香り、味ともに良く出てました。

いままでの物は透過性が悪く、濾過しすぎているため香りや味がぼやけてしまうものや、透過性が良く、濾過機能がなく味にざらつきがあったりといったものが多かったのです。

今までの商品はエコを取って味を捨てるのかという選択しかなかったように思いましたが、このフィルターは味もエコにも良いのである意味では「究極のエコフィルター」かもしれません。

また経済的にもペーパーフェイルターを使うよりもお得です。

興味がある方は「ミルカフェ」で検索してみてください。

コーヒー通の飲み方

「ミルクを入れると邪道」「砂糖を入れたら駄目」「グアテマラを頼むと通」といった「コーヒー通」が一人歩きしているように思います。

お客さんにコーヒーを出すときに変に気を使ってくださって「少しミルクを入れさせてね」という方までいます。

コーヒーはブラックでないと通じゃない。そんな話どれだけ文献などで勉強しても聞いたことはありません。

コーヒーは素材(生豆)、焙煎の具合もあれば、淹れ方によっても味わいはさまざまなものです。

コーヒーは嗜好品です。おすすめの飲み方はありますが、「絶対」というものはありません。

僕自身としておすすめはまず1口目はブラックで飲んで、苦味が強ければ砂糖で中和します。そして酸味が嫌な場合はミルクで中和します。

そして、ブラックにもおすすめの飲み方があります。

それは時間をかけて飲むことです。ゆっくり飲むことでコーヒー本来の酸味や甘味が味わえるようになります。

僕自身は嫌な苦味、嫌な酸味はないよう焙煎を施しています。嫌な苦味の原因はローストを進めていく上で排気不足で煙の抜けが悪くなって煙が豆にまとわり付く燻り臭が原因で、嫌な酸味は極端な浅煎りによるもの。

おいしいコーヒーの苦味、酸味は味の種類が違います。

おかげさまで「ここのコーヒーはブラックで飲める」といってくれるお客さんも多くおられます。

「コーヒーはブラックじゃないと」といわず、いろいろな味わいをお試しください。

ちなみに試して面白いのは、ミルクの代わりに豆乳を入れたり。砂糖の代わりにはちみつをいれると良いですよ。

改めてコーヒーの賞味期限

今日もお客さんから「コーヒーの香りはいつまで持ちますか?」という質問を頂きました。

そして、いつもと同じように「豆なら2週間。粉なら2、3日。冷凍で保存していただくと・・・。」とお答えしました。

コーヒーの香りはコーヒーのおいしさで重要な「素材」「焙煎」「抽出」の中で素材の部分に含まれるのですが、この素材の中にはコーヒー豆のランク、焙煎豆がどう保存されているかがあります。

いくらおいしい素材を使って、適切な焙煎、適切な抽出をしても、素材の正しい保存、賞味期限が保たれていなければおいしいコーヒーを求めることは出来ません。

ですが法律でコーヒーの賞味期限は定められておらず、大手焙煎メーカー、自家焙煎店が勝手に決めてよいのです。これは何年も経ったコーヒー豆を飲んでも健康を害さないからです。

そして、特に量販店で販売されている豆の賞味期限は6ヶ月、1年と定めているところが多いです。

でもコーヒーの香り、おいしさはそんなに持つわけがないのです。

香りは空気、光、気温、湿度のこれらを考えてしっかり保存しても1ヶ月程度までしかもちません(豆のままが大前提)。これがコーヒー本来の賞味期限です。

「コーヒーを飲むと胃がもたれる」「むかむかする」「酸味が嫌い」とコーヒーの苦手な方がいますが、大体の場合古く劣化してしまったコーヒー豆で飲んでいるからです。

先日こんなことがあったのです。

去年の御歳暮まで話が遡ります。とてもこだわっているお客さんから、当店の豆をぜひ差し上げたいといってくださって、豆のままの状態を指定してくれました。

「最高の状態で送りたい」とありがたい言葉でした。

ですが、送り先の方がミルを持っているのか分からないので「いつでも当店に来てくださったら豆をお挽きします」という書類をギフトボックスの中に添付してお渡ししました。

そしてお客さんから当店のコーヒー豆のギフトが渡って約8ヶ月、当店の送り先の方が訪ねて来てくれて「豆を挽いてください」と。

ギフト用のパックはガス置換性の袋でより保存には適しているのですが、袋を開けてびっくりしました。

僕がブレンドした豆の香りとはほど遠い、とても嫌な酸っぱさの香りになっていました。

さすがにショックを受けました。そしてさらにコーヒーの鮮度は重要だという価値観を持ってもらいたいなという想いを持ちました。

僕は焙煎を行なう職人ですが、一方的な職人のこだわりを押し付けるつもりはありません。実際当店では簡易的なドリップバッグも売っています。

何よりもおいしいコーヒーが飲みたいと思ってはいるけど、間違った知識ばかりで正しい知識持っていない方が多いからです。

これは僕達売る側に100%といっていいほど責任があります。

自分達の都合ばかりでプロが一般の方を騙すようなことをしている場合が多いのです。賞味期限はその最たるものです。

当店では焙煎後3日ほどで売り切るように少量で焙煎を行い、それでも売り切れない場合は1週間で廃棄します。また求められれば僕の「焙煎日ノート」をお客さんにお見せしています。

そして鮮度がある豆と鮮度がない豆の見分け方もお伝えしています。

また、今度の10月10日のコーヒー教室で正しい知識をお伝えできれば幸いです。